郷土文化 第6巻第4号(郷土芸能の解説と評/布告にあらわれたる明治の変革/名古屋城とドイツ公使など)

2019年11月9日

郷土文化 第6巻第4号
■目次
尾張と宮本武蔵……………………..新見吉治(1)
願興寺佛…………………………..佐々木隆美(5)
近松彦之進藤原茂矩………………….市橋 鐸(9)
郷土芸能の解説と評………………….鬼頭素朗(19)
熱田大神縁起成立考………………….安藤直太朗(29)
布告にあらわれたる明治の変革…………小島広次(40)
三河における幕藩体制と地域異動との関係..埜上 衛(47)
名古屋城とドイツ公使………………..下村冨士男(57)
愛知縣史卷一正誤……………………森德ー郞(60)
第六卷総目……………(62)
編集後記……………..(63)
 
昭和26年発行 63ページ
 
■内容について
近松彦之進藤原茂矩」は江戸時代中期の武士、兵学者近松茂矩(しげのり)の輪郭を示した記事です。
郷土芸能の解説と評」では、踏歌、田楽、獅子舞、棒の手が評論されています。
布告にあらわれたる明治の変革」では、明治初期の布告の形式、村々での諸政策、農村での役員・官吏に焦点を当ててあります。
名古屋城とドイツ公使」では、新政府となって財政が窮乏する中で、名古屋城の鯱の金箔などめぼしいものを金に換えようとする動きに対して、城を見物したドイツ公使フォン・ブライトンが助言を与えて取り壊しを阻止したという美談が記されています。
 
 
■追記
しばやんさんの『大航海時代にわが国が西洋の植民地にならなかったのはなぜか』にあるように、明治以降の社会では、江戸期までの本来の姿を伝えるのではなく、徳川期までがいかにひどかったのかを誇張する教育や報道が行われてきました。この巻にあるいくつかの記事も同様の文脈に従って記されております。