郷土文化 通巻153号(近世農村の家族構成/『孤愁の岸』公害考説など)

2019年3月21日

郷土文化 通巻153号
郷土文化 通巻153号

目次

1.名古屋市内の古代東海道について………………三渡俊一郎(1)
2.熱田神宮の「おはけ」資料……………………木立英世(7)
3.近世濃尾平野における農村家族―家族構成について..馬場千世(9)
4.「首塚社」の由来…………………………..水谷盛光(18)
5.東海道鳴海宿幕末の旅籠屋史料………………..榊原邦彦(23)
6.名古屋の歌人 原田琴子………………………林 眞(35)
7.古稀の屏風(1)……………………………..伊藤正甫(40)
8.「歴史小説『孤愁の岸』公害考説」始末記……….水谷盛光(47)
9.きょうの郷土史稿(6) 三月(下)………………..服部鉦太郎(56)
10.昭和63年度名古屋郷土文化会理事会報告………..事務局(84)

昭和63年発行 84ページ

内容について

「近世濃尾平野における農村家族―家族構成について」では、尾張北部を中心とする尾張平野の宗門帳・人別帳を利用し、33村、2275世帯の9775人を対象に、家族類型、世帯人員、年齢構成が調査されています。現在と同様、少人数からなる核家族世帯が最も基本であったと結ばれています。

「「歴史小説『孤愁の岸』公害考説」始末記」では、杉本苑子の『孤愁の岸』にある、薩摩藩に命じられた木曾三川の治水工事の関して「屠腹した者50名、病死者202名」という記述が史実と異なることを指摘した件について記されています。

「きょうの郷土史稿」には三月下旬に起きた郷土史上の出来事がまとめてあります。