書評

山の仕事は多様だ。山岳救助隊、山小屋経営、登山ガイド、ユリの栽培、天然氷の製造。ぜんまいとり、狩猟、サンショウウオとり。養蜂、峠の茶屋、ウルシカキ、炭焼き。山は厳しく、山は

書評

社会を営みながら森に生きること=人の原点

→目次など

本書は、「君」という呼びかけの言葉が使用されていることからもわかるように、中学生くらいの若い人が読むことを前提として書かれている。 そのため、専門的な内容に深入りすること ...

書評

さまざまな研究をとりまとめた、アボリジニの古い世界を伝える貴重な一冊

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白人の入植後、多数のアボリジニ(この本では「アボリジナル」)が殺され、生き残りの人々にも同化政策がとられたのだから、当然、昔ながらの生活をして ...

書評

「制服」を是として彼らを滅ぼし、滅びようとする私たち。理想を目指す知ではなく、彼らの生の知こそ必要なのだ

宗教・儀礼・法・社会制度などの<未発達性>によって特徴づけられている平等主義社会。それは、「身体の濃密なまじわりを最大限保証する」 ...

書評

私の引っ越し好きは本能か 

『身体の人類学 カラハリ狩猟採集民グウィの日常行動』に続いて、グイに関する本を読みました。
本書では、グイ/ガナの儀礼に注目することで、共有関係を成り立たせる世界観が記述されていました。
グイ ...

書評

未踏破地に生きるマチゲンガ族家族の伝統的な暮らしと文明化の過程は人類史の縮図だ→目次など

1972年、文明の波をかぶったアマゾンに、わずかに残された未踏破地があった。そこはインカの遺跡が眠っていると噂される地でもあった。そうした情報を得 ...

書評

いつも見る風景

精霊信仰について知りたいと思っていたので図書館で見かけたこの本を借りてみました。
水木しげるさんの本かと早とちりして借りたのですが、大泉さんんというライターの方が主となった本でした。

旅の記録のような ...

書評

「スイカがあれば人は生きていける」 

『人間は何を食べてきたか』に登場する研究者、池谷さんの本です。
農耕の様子と近況を知りたいと考え読みました。

農耕は、どうやら本格的ではなく、栽培作物はスイカと豆、そして近年取り ...

書評

人間の食を問う貴重な記録

1985~94年にかけてNHKで放送されたドキュメンタリー番組が8巻セットのDVDとして販売されたものです。巻末に高畑勲、宮崎駿両氏を交えた座談会が収録されています。高額ではありますが、私自身はこのDVDの一場 ...

書評

良質なフィールド・ワークで知る「森」の持つ意味 

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この作品は、1966年に筑摩書房から出版された『現代世界ノンフィクション全集9』に「極北の放浪者」、「カラハリの失われた世界」とともに収録されています。単行本とし ...

書評

虫は高級品として扱われる「ごちそう」。ラオスで、カラハリで、虫を食べる人々の暮らしは温かい。

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小峰書店から出ているおそらくジュニア向けの本です。多めにルビがふってあります。

内容を確認しておらず、あま ...

書評

ツツジの花も、イロハカエデの葉も生でたくさん食べ、ハチに刺されてもめげずに巣を獲る、長野の少年たち 

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私は、野山から得られる食べられる野草や虫などの知識を仕入れるために『野山の食堂 – 子どもの採集生 ...

書評

海の民に会い偽善とタブーから解放されたイタリア人

→目次など

イタリアの人類学者フォスコ・マライーニが映像記録を残そうとしていた1950年代の日本にも、伝統的な海女はわずかな地域にしか残っていませんでした。マライーニは鳥羽、 ...

書評

育てるという決断がもたらした影響の大きさ→目次など

この数年の読書体験によって私が把握した、「所有せず、定住せず、生物らしく暮らす狩猟採集社会」と、「所有し、定住することで、階層化され精神を病んだ農耕以後の社会」という、とてつもない大き ...

書評

アダム、カイン、アベルらの真実を知るとき、私たちは、物語が間もなく破綻すること、しかも、頑張るほど破綻が早まることを知る。イシュマエルの語る別の物語は私たちをピダハンらの幸せに導く。

私の日記に頂いたコメントをきっかけに、図書館で借りて ...

ブログ

狩猟採集の暮らしについて、『アフリカを知る事典』によくまとめられているので、まず、これを引用しておきたい。(マーカーは引用者の着目点)。 


狩猟採集とは、日々の食物を野