郷土文化 第56巻第2号(明智光秀と制度防衛/尾張藩における刑罰について(一)など)

2020年7月25日

郷土文化 第56巻第2号
郷土文化 第56巻第2号
 
■目次
明智光秀と制度防衛…………………………..小林正信(1)
大神神社と尾張一宮…………………………..山ロ恵三(31)
―橘三喜の真清田神社参詣をめぐって―
尾張藩における刑罰について(一)……………….小川祐佳里(39)
「堀内門人録」にみる尾張門人………………….坪内淳仁(64)
間島冬道の和歌………………………………築瀬一雄(79)
名古屋市内に残る屋根神さまの現状について……….森 実(88)
地域社会へ発信の試み…………………………半田実(96)
―東小郷土研究部と「清須の笛」―
第17回研究会発表要旨…………………………福井款彦(102)
熱田神宮宝刀切付銘について―付・日本刀の鑑賞と手入れ
第18回研究会発表要旨…………………………安田修(103)
―愛知県下における秋の祭りと鉄砲について
あいち女人伝説………………………………尾藤卓男(111)
橘瑞超と『使命記』…………………………..林董一(116)
 
平成13年発行 118ページ
 
■内容について
「明智光秀と制度防衛」では、光秀と幕府の関係を信長との関連で再検討していき、光秀は幕府と深い関係を持ち、室町幕府の再興を図ろうとしていたとの結論を出しています。そのうえで、光秀の唐突な出現と信長による呼称秩序の紊乱に基づいて、光秀の正体に対する仮説が提出してあります。
 
「尾張藩における刑罰について(一)」では、八代将軍吉宗の編纂による「公事方御定書」以降に成文法を採用する藩が増える中で、制定された近世後期の尾張藩における刑罰体系から、庶民に対する成刑に限って考察が加えられています。多数の古文書からの引用が掲載されています。