郷土文化 第8巻第2号(明治初年の戸籍簿研究の提唱/貸本屋「大惣」/サカキと名古屋の神社など)

2019年9月3日

郷土文化 第8巻第2号

郷土文化 第8巻第2号
■目次
明治初年の戸籍簿研究の提唱…………..新見吉治(1)
鈴門遊学前後の服部菅雄………………松村博司(14)
砥鹿神社の田遊祭と滝山寺の鬼祭……….鬼頭素朗(20)
貸本屋「大惣」の今昔………………..江ロ元三(26)
徇行記に記録された村落の人口…………加藤武夫(32)
名古屋甚句のこと……………………鬼頭素朗(37)
再び御城代同心について………………新見吉治(38)
学者の年齢…………………………森徳一郎(39)
鈴木政吉翁小伝……………………..黑田鉱ー(39)
サカキと名古屋の神社………………..橫井時綱(41)
水野太郎左衞門から………………….橫井朱平(43)
河野妙性坊世代考……………………過去帳堂(44)
名古屋市内池名について………………篠原薰(45)
編集後記
 
昭和28年発行 48ページ
 
■内容について
明治初年の戸籍簿研究の提唱」では歴史学者の新見吉治氏が、具体的な戸籍のいくつかを引きながら、家族構成、家族であっても菩提寺の違うこと、地名の変遷、戸籍の調査による疑問点の解決などを、比較的散漫な様子で記しています。
徇行記に記録された村落の人口」では、文化二年(1805)成立の尾張に関する地誌である「徇行記」に記された村落の人口を調べて、尾張南部や知多半島の新田地域で人口増加の多いこと、古くから開発の進んだ尾張平野中央部では停滞気味であること、人口を増やすには商工業の発達が望まれるが、それは封建制度の崩壊につながることが考察されています。
サカキと名古屋の神社」では、仏様にもサカキを供えるのがこの地域の神仏崇拝を背景とした独特な習慣であることや、ヒサカキとサカキの違いについて記されています。