2019年7月27日 長野県茅野市、山梨県小渕沢町・北斗市の旅

 

2019年7月27日、八ヶ岳山麓の長野県諏訪地方から山梨県北杜市にかけて妻と行ってきました。
 

台風の接近する中、それほどひどい雨には降られず、何か所か回ってきました。そのうち、動画を撮影したのは、諏訪大社上社の本宮と前宮、北杜市の日本酒七賢の蔵元のみです。縄文時代の遺跡の多いこの土地で、縄文の息吹に触れることができたかもしれません。
 
諏訪大社は、国譲りに反対した出雲族の人々が諏訪までやってきて国を築いたことから始まっています。信濃の国の一宮で、諏訪湖周辺の4か所にあります。今回は、茅野駅に近い諏訪大社上社の本宮と前宮に参拝してきました。
 
上社本宮には落葉樹の大木が多くあり、特に拝所に向かって右手にある社叢には立派な木々がありました。東参道駐車場に車をとめて入口門から入り、屋根のついた参拝路を歩いたのですが、方向感覚のない私は、西から入って社叢は北側に広がっているとばかり思っていました。地図をみると、おおむね南側に広がっていることがわかります。自然林とのことで、かつてはこのような立派な木々が生えた林が日本中に広がっていたのだろうと想像することができました。
 
上社前宮は、県道から登っていくと、いったん鳥居をくぐったあとに左右に田畑の広がり、太陽に明るく照らされた中を、進むことになります。こうして、社叢がいったん途切れるのは、境内図には明記されていませんが、登坂道の両側は神社の境内ではなく一般の私有地だからのようです。前宮拝殿の前に「名水「水眼(すいが)」の清流」と書かれた清流があり、撮影してきました。急な斜面を流れているのですが、深く削れているわけではなく浅い谷であることが印象的でした。
 
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北杜市の台ケ原宿は、江戸時代に甲州街道の宿場として栄えたところです。特に日本酒七賢の蔵元は、日本の古い建物の大きさや美意識を感じることのできる場所でした。靴を脱いで上がってみることのできる部屋もあります。利き酒付きの売店や、麹を使った飲み物・お菓子などを販売している売店も入っています。日本酒の蔵元だけに水の良さが自慢で、仕込み水の販売(持参の容器に入れて、目安として示されている代金を協力金として箱に投入する形式)もありました。玄関から入ると裏手に駐車場があり、噴水が(洗心の池)があります。特に有名な噴水だというわけではなさそうですが、植物に覆われた姿が印象的でした。数年前には、植物に覆われていなかったようです。東門から西門に抜ける小道を歩いていくと左手に、長い蔵のような建物がありました(動画では醸造蔵としましたが、会社の蔵見学ページに明記されていない建物でした)。妻が言うように、機能性だけでなく美意識も満たすような建物であると感じました。蔵元の敷地内 外にも大きな木が何本があり、ここでも水と木を感じました。
 
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動画にはありませんが、道の駅こぶちさわから少し下ったところにある八ヶ岳チーズケーキ工房に山下清ギャラリーがあり、東海道五十三次の作品を中心に、数十点の作品が展示されていました。作品とともに、短い文章が記されており、今までテレビを通じて知っていた茫洋とした「はだかの大将」の姿とは違って、近代化・文明化よって失われていくものを鋭く感じ取り、言葉にしている人物であったことを知りました。『東海道五十三次』(山下 清 (著))として販売されています。
白隠禅師の墓 
墓の絵はなんべんも描いたな
横浜では外人墓地を描いたし
フランスでもゴッホの墓を描いたな
ゴッホの墓のそばにもっといい墓がたくさんあったのに
武場先生がどうしてもゴッホの墓がいいっていうから
暑いのをがまんして描いたな
みんな墓におまいりにいくけど
死んだ人にわかるかな
死んだことのない人が死んだ人のことがわかるかな
ぼくは墓のあるところがしいんとしてるとこが好きなんだ