郷土文化 通巻142号(真福寺文庫蔵「大悟」の巻/柿木金助の墓/東海道鳴海宿の朝鮮信使/伊藤圭介など)

2019年4月15日

郷土文化 通巻142号
郷土文化 通巻142号

目次

尾州山田郡水野郷の中郷殿……………………..春田豊一(1)
式内綿神社(山田郡)の鎮座地の問題………………木立英世(6)
真福寺文庫蔵「大悟」の巻について………………嶺光雄(8)
「伝・柿木金助の墓」覚書……………………..水谷盛光(27)
柳原至日の宴-細井平洲の柳原新居について………..小野重伃(40)
東海道鳴海宿の朝鮮信使……………………….榊原邦彦(46)
「名区小景」の和歌について(3)…………………植松茂(57)
図書館と私………………………………….江琦公朗(65)
「郷土史の常織」を考える6―郷名考証…………..太田正弘(70)
名古屋文化史年表稿(40)……………………….加藤参郎(73)
郷土関係資料紹介(2)伊藤圭介…………………..鶴舞中央図書館(82)

昭和60年発行 82ページ

内容について

「真福寺文庫蔵「大悟」の巻について」では、駒澤大学教授河村孝道氏によって発見され、仏教学部研究紀要三八号に発表された、同資料を、草稿本としては整っていることと、特色のある内容を含む段落のあることから、もう一つの元衆本としてもいいのではないかとして、詳説してあります。仮名の字体、助詞ト・ラ、仮名遣いにも触れてあります。

「「伝・柿木金助の墓」覚書」では、昭和59年の名古屋城博開催の頃に岐阜市内の古老から寄せられた柿木金助の墓と伝わる五輪塔についての情報を元に現地調査を行った件について記されています。解明すべき課題は多いが無碍に否定はできないとしてあります。項立ては次のとおり。

はじめに
柿木金助の出生地考
「伝・柿木金助の墓」掃苔行
狂言「けいせい黄金鱐」の金助と「美濃」
「第一世・柿木金助」考説と「鱐」の字
おわりに
[参考文献]

「東海道鳴海宿の朝鮮信使」では、江戸時代の12回のうち鳴海宿を通った計6回の使節について、鳴海宿における使節の概況を史料を示しながら収録してあります。後になるほど詳しくなっています。

「郷土関係資料紹介(2)伊藤圭介」には、略歴と肖像写真・銅像の写真、主要著作年表、西山玄道宛書簡の写真、鶴舞中央図書館所蔵資料、伊藤圭介関係目録が収録されています。「雄しべ」「雌しべ」「花粉」という言葉を作った方ですが、本書には記載ありません。