郷土文化 通巻131号(象さまのお通り/山田郡の疆域/地租改正反対運動(小塚鉞助)など)

郷土文化 通巻131号
郷土文化 通巻131号

目次

鳴海潟の変遷について…………………………三渡俊一郎(1)
象さまのお通り………………………………加納太郎(13)
山田郡の疆域と八事迫について………………….太田正弘(23)
戰国期岩崎丹羽氏の覚書(1)…………………….武田茂敬(30)
有情・無情名古屋の農民運動先覚者
     謎に秘められた小塚鉞助の死………………..山田寂雀(39)
名古屋文化史年表稿(33)……………………….加藤参郎(46)
理事会報告………………………………….事務局(53)

昭和57年発行 59ページ

内容について

「象さまのお通り」では、享保14年に漢南国(ベトナム)から献上された象が長崎から江戸まで陸路を歩くにあたっての長崎・京・江戸での様子や、5万4千石の大名よりも高位に叙せられたこと、象献上の背景の推測を含めながら、尾張藩内をどのように通行したのかが、「編年大略」「金府記較」などの資料を引きながら記されています。その、通行中は路傍の牛や馬、看板、御簾などとともに住民たちも遠ざけられたようだとあります。大部分は、大庭脩氏の『江戸時代の日中秘話』からの情報のようです。

「山田郡の疆域と八事迫について」では、古代山田郡の範囲と、八事迫と呼ばれた区域について考察されています。

山田郡・愛知郡・春日井郡
山田郡・愛知郡・春日井郡

本誌27ページの図を上に示しましたが、尾張式内社の集約と特徴・・・その6山田郡や、尾張國121座
山田郡[ヤマタ] 19座と比較すると、この図で春日井郡西部にあたる庄内川以北の広い範囲(小牧市のい一部まで含む)が古代の山田郡に属していたと思われ、大きな誤謬がありそうです。

「有情・無情名古屋の農民運動先覚者 謎に秘められた小塚鉞助の死」では、愛農社を主宰した小塚鉞助と地租改正反対運動について記されています。明治維新によって土地の所有権が導入されるとともに、現物から貨幣での納税へと切り替えられる中で具体的にどのような影響があったのかを知ることができる資料になっていると思います。

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