郷土文化 通巻149号(きしめんの語源/黒鋤・農間稼ぎ/名古屋城の砲筒など)

2019年3月17日

郷土文化 通巻149号
郷土文化 通巻149号

目次

尾張式内社の座地問題(1)…………………………..木立英世(1)
ニ村山と両村駅について……………………………三渡俊一郎(7)
尾張藩学史序説―藩校明倫堂をめぐって……………….安藤直太郎(13)
北方陣屋の触書にみる公僂役人ら
                        廻村の節の待遇について…..山内一信(28)
嘯月と秋挙………………………………………村瀬正章(32)
黒鍬・農間稼ぎについて……………………………森本正已(44)
きしめんの語源 付諸国風俗問状……………………..安藤慶六(50)
宇野浩ニと名古屋…………………………………斉藤亮(59)
愛知県で発行された戦後雑誌(2)……………………..林 眞(67)
「名古屋駅前で発掘の砲筒」の報道覚書(補遺)………….水谷盛光(75)
昭和61年度理事会報告書……………………………事務局

昭和62年発行 82ページ

内容について

「きしめんの語源」では、室町時代から記録のある「碁子麺」を語源とし、雉子麺とする説を退けています。

「黒鍬・農間稼ぎについて」では、知多半島の農民が農業の片手間に土木作業に従事した黒鍬について、知多半島の事情、黒鍬の人数、出稼ぎ先、仕事の内容などがまとめられています。尾張藩では農民の出稼ぎによる他藩への移住を禁じていましたが、実際は届け出制によって許可されていたとのことです。

「「名古屋駅前で発掘の砲筒」の報道覚書(補遺)」では、昭和61年6月に名古屋駅近くの旅館跡で発掘された、名古屋城ゆかりのものと思われる砲筒に関する新聞報道について、誤りがある旨指摘されています。典拠とされる文書の所在は、蓬左文庫ではなく「滝川家」であり、この文書によれば、砲筒は6ポンドではなく4ポンドになるとのことです。